今回の話題はIPアドレスです。
IPアドレスとは、インターネットに接続されている機器に割り当てられた住所(アドレス) のようなものです。
ネットワークとはなにかで書いたように通信するためには、相手を識別する方法が必要です。
電話であれば電話番号がそれに該当します。
電話番号では、市外局番 - 市内局番 - 加入者番号 となっているのですが、加入者番号は4桁、市外局番と市内局番は合わせて5桁って知っていましたか?
つまり、東京の場合「3」+「xxxx」となります。googleで調べると警視庁の電話番号は「03-3581-4321」のようですが、「3」- 「4581」で5桁ですね。
ちなみに「03」ではないのは、先頭の「0」が国内向けの電話だと示しているためです。
よく、国番号「+81」のときに「0」を付けないというのも、それが理由です。
さて、話をもどしてIPアドレスについてですが、IPアドレスは32bitで表されます。
つまり、11000000 10101000 00000000 00000001 がアドレスだったりするのですが、読みづらいですね。
そこで
2進表記 | 16進表記 | 10進表記 |
---|---|---|
11000000b | C0h | 192 |
10101000b | 0Ah | 168 |
00000000b | 00h | 0 |
00000001b | 01h | 1 |
として、「192.168.0.1」などと表すようになりました。
そして、電話番号の市外局番、市内局番のような考え方が存在します。
市内電話の際には、市外局番を付けずに電話が掛けられるという仕組みですね。携帯電話が主流になってきた現在は知らない人がいるかもですが...
IPアドレスに次いで重要な存在。それがネットマスクです。
ネットマスクは、ネットワーク・アドレス部とホスト・アドレス部を分離するためにあります。ネットワーク・アドレスは市外局番、ホスト・アドレスは市内局番+加入者番号と考えると良いでしょう。
また、ネットマスクの表記の仕方に「/24」という表記があります。
これは、「255.255.255.0」という値を2進数で考え「11111111.11111111.11111111.00000000」と上位24ビットが「1」であることを示しています。
上記の図では、ネットワーク・アドレスは「192.168.1.0」となります。このネットワークに所属するIPアドレスは、「192.168.1.0」から「192.168.1.255」までとなるのですが、ルールがあってホストに割り当てられないアドレスが2つ存在します。
名称 | 条件 | 例 | 用途 |
---|---|---|---|
ネットワークアドレス | ホスト・アドレスがすべて0 | 192.168.1.0 | ネットワーク自体を表すアドレス |
ブロードキャストアドレス | ホスト・アドレスがすべて1 | 192.168.1.255 | ネットワーク内のすべてに通知するためのアドレス |
ということで、「192.168.1.0/24」というネットワークで使用できるホスト・アドレスは「192.168.1.1」~「192.168.1.254」の254アドレスとなります。
さきほどの説明にあった特別なブロードキャストアドレスですが、どのようなときに使うのでしょうか?
通信は通常1対1で行われることを説明してきましたが、ブロードキャストアドレスにメッセージを送信すると、接続されているネットワーク内に一斉にメッセージを届けることができます。
意外とブロードキャストアドレスを利用するシーンがありますので、しっかり用法を覚えておきましょう。
さて、ブロードキャストアドレスを覚えたところで、どんなところにもメッセージが届くと思いきや
...
実は、ネットワークに接続された機器は誰にでもメッセージが送れるわけではありません。
ネットワークに接続された機器へのメッセージは同一のネットワークアドレスに所属している機器にしかメッセージが届きません。
つまり、ブロードキャストのメッセージが届くところにしかメッセージが届かないのです。
それじゃどうやって外のネットワークが見られるのか?
って話題を次回から行います。